書名: |
日本語を書くということ 声にして読むということ |
著(訳)者: |
島 映子 |
発行社(者): |
株式会社 文芸社 |
印刷所名: |
図書印刷株式会社 |
サイズ: |
四六判 |
ページ数: |
140 |
発行年月: |
2020(令和2)年04月15日 |
分類: |
(06)研究・評論部門 |
定価(本体): |
定価(本体)1400円 |
<内容紹介>
日本語と欧米語は、その言語理解の手順に大きな違いがある。欧米語では、話者が事態を外から見て客観的に言語化し、聞き手も客観的に外のこととして事態を言語から理解しようとし、理解したものが同じであることが合意成立の基盤となる。一方イマ・ココの「私」が見たままを語る日本語では、話者の立ち位置つまり視座を見定め、聞き手もその視座に身を置き、話者と同じことを同じように(想像上)体験することで理解が成立する。
グローバルな交流が日常化した今日、このような発想や理解手順の違いを知っていることが相互理解の一助となるはずであり、我々は、こうした母語の特徴というものにもっと自覚的になるべきであると考える。
本書は、前半は筆者が30年近く行ってきた小学生への国語指導の「書くこと」の部分をまとめたもの、後半は筆者が朗読や認知言語学を学ぶ中で見いだした「日本語の特徴」とその「話し言葉と書き言葉の違い」についてまとめたもの。小学生に指導したことも、そのコンセプトは大人として知っておいた方が良いことばかりだと考えている。