書名: |
Office Girls |
著(訳)者: |
駿河ようこ |
発行社(者): |
株式会社文芸社 |
印刷所名: |
株式会社MOTOMURA |
サイズ: |
文庫判 |
ページ数: |
347 |
発行年月: |
2022(令和4)年05月15日 |
分類: |
(03) 文芸=小説部門 |
定価(本体): |
定価(本体)800円 |
<内容紹介>
男性がスマートな闘争を繰り広げるビジネス小説は面白いですが、そこに特有の認知が働いていることにはあまり関心が払われません。一方、育児後の女性は非正規雇用で復職し、意思決定に携わる仕事に就けない人が大勢います。弱い立場に墜とされたと怨嗟を吐くばかりでなく、家庭に閉じ込められた主婦は子育てを通し、人間が成長していく様を目の当たりにしてから、そこより隔絶された男性社会へと戻っています。それを忘却し、旧来の価値観に染まり直そうとする女。アッサリと同化してしまう女。それに、低賃金を得る為に心を売ろうとする女……なじめず屹立する者に、待ち受ける未来は?
非正規労働者の惨状を知り、驚いたとの声も頂いていますが、早20年以上経過した問題です。同情を越え、たくましく、儚くも生きる彼女達の目線に立つ時、人らしさを見失いながら働く社会の矛盾が浮き彫りになる筈です。