| 書名: |
京に残した忘れ物 |
| 著(訳)者: |
大隅紀和 |
| 発行社(者): |
文藝春秋出版企画部 |
| 印刷所名: |
株式会社フクイン |
| サイズ: |
|
| ページ数: |
335 |
| 発行年月: |
2025(令和7)年02月14日 |
| 分類: |
(02)個人誌部門 |
| 定価(本体): |
定価(本体)1800円 |
<内容紹介>
著者が生まれ育ったのは、京都の下町ともいうべき下京区の松原通商店街。家業は小さな電機店。四条河原町などから少し離れた、四条大宮に近い小さな商店街には、ご近所さんが肩を寄せ合って暮らす、濃密な人と人との繫がりがあった。
小学生となったのは昭和21(1946)年で戦後の復興期。貧しかった戦後すぐの世相を背景に、商店街あげての歳末大売り出し、大晦日の八坂神社の「をけら参り」、身近な「壬生狂言」、嵐山への「十三参り」、鴨川や蹴上の疎水での水泳、京の町を駆け抜けた学級対抗駅伝など豊富に綴っている。
早くに父を亡くしていたため、高校卒業後に就職。そして「この先どう生きるか」に苦悶するが、著者を鼓舞したのは子ども時代の豊かな思い出だった。働きながら夜間大学に通い工業高校の教諭となり、やがて国際的な科学教育協力の先駆者の道を歩んだ。いつも「京に残した忘れ物」への追憶を抱いていた。80歳越えても教育協力の専門家として,ユネスコなどから招聘される生命力あふれる半生記となった。