部門 | 応募点数 |
・地域文化部門 | 96 |
・個人誌部門 | 157 |
・文芸A部門 | 238 |
・文芸B部門 | 157 |
・研究・評論部門 | 69 |
・グラフィック部門 | 58 |
合計 | 775 |
第11回日本自費出版文化賞(日本グラフィックサービス工業会主催、日本自費出版ネットワーク主管)の最終選考会が2008年6月3日に都内で開かれ、大賞1点、部門賞6点、奨励賞2点が選出されました。
今回の自費出版文化賞・大賞に選ばれたのはグラフィック部門の写真集『幸福の瞬間-アジアを生きる子どもたち-』(佐藤完兒郎氏・福岡県北九州市)。審査にあたった色川委員長は「現在では撮影が難しいような地域も含めて、アジア各地の子供たちを20年以上の歳月をかけて撮影した労作。子供たちに注がれる温かい目も感じる」とその選考理由を述べました。
各部門賞は6点。『ふるさとの川城原川-ダムに拠らない治水を探る-』については「地元のひとでなければできない実践の記録」(小飯塚委員・鎌田委員)、『父を捜して』については、「戦死した父の足跡をたずねた作者の30年間の真摯な記録」(土橋委員)、『アタマコトバの7・5調』については「それぞれの作品が書かれた状況まで思い浮かぶようだ。本当に自費出版文化賞らしい作品に出会った』(中山委員)、『梟のいる場所』については「74歳の方の俳句集だが、言葉の使い方が新しい」(秋林委員)、『海軍の「坊つちやん」太田三次郎』については「世に知られていない貴重な人物を発掘し、評価した。現代にも通じる意義をもっている。この賞を機会に多くのひとに読まれてほしい」(鎌田委員)、『四季町田Ⅱ里山、谷戸』については「都市化が進む街の貴重な写真集。技術的にもすばらしい」(色川委員長)とそれぞれ最終選考にあたった委員が選考理由を述べました。
今回の奨励賞は2点。『坊門の局と白拍子亀菊-二人の後鳥羽院侍女-』については「時代小説が多くなっているが、この作品はとても面白く読め、作者の力量を感じる」(中山委員印)、『孤高の才人五老井許六』については「絵と俳句がうまくマッチしている。文章もうまい」(鎌田委員)と講評が述べられました。
選作品は今年1月から行われていた選考の結果をうけ、東京・八王子で開催された二次選考会で決定しています。表彰式は7月19日(土)に、東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催される日本自費出版フェスティバルで行われます。
書名 | 著者 | 著者住所 | 発行者 |
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幸福の瞬間-アジアを生きる子どもたち- | 佐藤完兒郎 | 福岡県北九州市 | 佐藤完兒郎 |
部門 | 書名 | 著者 | 著者住所 | 発行者 |
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地域文化部門賞 | ふるさとの川城原川-ダムに拠らない治水を探る- | 佐藤悦子 | 佐賀県神埼市 | 書肆草茫々 |
個人誌部門賞 | 父を捜して | 守口綾女 | 埼玉県さいたま市 | 守口綾女 |
文芸A部門賞 | アタマコトバの7・5調 | 秋沢晴光 | 神奈川県横浜市 | 誠文堂新光社 |
文芸B部門賞 | 梟のいる場所 | なかおか昌太 | 神奈川県横浜市 | 中岡昌太 |
研究・評論部門賞 | 海軍の「坊つちやん」太田三次郎 | 秦 達之 | 愛知県春日井市 | 論創社 |
グラフィック部門賞 | 四季町田Ⅱ里山、谷戸 | 宇納 敏 | 東京都町田市 | 宇納 敏 |
賞名 | 書名 | 著者 | 著者住所 | 発行者 |
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奨励賞 | 坊門の局と白拍子亀菊-二人の後鳥羽院侍女- | 綱田紀美子 | 東京都立川市 | 文芸社ビジュアルアート |
奨励賞 | 孤高の才人五老井許六 | 石川 柊 | 兵庫県芦屋市 | 朱鳥社 |
部門 | 書名 | 著者 | 著者住所 | 発行者 |
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地域文化 | 伊勢神宮杜(もり)に年(みのり)を祈る | 伊藤通子 | 滋賀県大津市 | 幻冬舎ルネッサンス |
神戸居留地史話-神戸開港140周年記念- | 土居晴夫 | 兵庫県神戸市 | リーブル出版 | |
写真で綴る湖国の原風景-昭和三十年代の記憶- | 野村しづかず | 滋賀県東近江市 | サンライズ出版 | |
昭和の遺言十五年戦争-兵士が語った戦争の真実- | 仙田 実 仙田典子 | 岡山県岡山市 | 文芸社 | |
鳥取近代化の歴史考-明治・大正期- | 須崎博通 | 鳥取県鳥取市 | 須崎博通 | |
万民救の旗のもとに-茨城農民一揆・明治九年- | 小林 茂 | 茨城県常陸大宮市 | 小林 茂 | |
個人誌 | 「アメリカ大陸横断10,000キロの旅」 | 福島 昂,津留昭彦 | 東京都品川区 | 角川学術出版 |
硫黄島の兵隊 | 越村敏雄,吉川清美 | 東京都八王子市 | 吉川清美 | |
語り継ごう元戦士たちの証言 | 小川建次郎 | 高知県土佐市 | 「語り継ごう元戦士たちの証言」刊行委員会 | |
奴隷船の記録 | 藤沢照子 | 東京都板橋区 | 文芸社 | |
26歳のレクイエム-生きる絶望と死ぬ希望- | kiki | 新潟県新潟市 | 創栄出版 | |
八海東上日記抄 | 工藤二郎 | 福岡県福岡市 | 海鳥社 | |
まあ坊の綴り方伊23号潜水艦の真実―ある海軍機関兵の回想 | 二見正一 | 東京都板橋区 | 本の風景社 | |
夢いっぱいのバースデイ・ケーキ | 伊藤いずみ | 兵庫県神戸市 | 文芸社ビジュアルアート | |
酪農歳時記牧歳彩 | 盛岡定芳 | 兵庫県神戸市 | 友月書房 | |
文芸A | オニヤンマと聴診器 | 平井誠一 | 三重県伊賀市 | 小学館スクウェア |
還暦同窓会-橋を渡った日- | 木下八世子 | 兵庫県神戸市 | 東方出版 | |
混沌の構図 | 小野規矩夫 | 北海道札幌市 | 中西出版 | |
詩集山から帰る日 | 風間嘉隆 | 神奈川県横浜市 | 白山書房 | |
天明の篝火-備後天明の一揆物語- | 藤井登美子 | 広島県福山市 | アスコン | |
ネコじいさんのそぞろ歩き | 僅 はじめ | 奈良県奈良市 | 澪標 | |
ハートの玉手箱 | 早田美智子 | 神奈川県鎌倉市 | 武田出版 | |
ひかりの音が聞こえる | 小谷野 徹 | 千葉県八千代市 | 小谷野 徹 | |
蓑虫狂乱-ある百姓一揆の物語- | 吉良幸生 | 愛知県春日井市 | 吉良幸生 | |
文芸B | 悪童ら | 永禮能孚 | 岡山県津山市 | 愧書房 |
うしろの正面 | 上野勇一 | 栃木県下野市 | 短歌新聞社 | |
喝采 | 白濱一羊 | 岩手県盛岡市 | ふらんす堂 | |
句集素足のままで | 高田節子 | 兵庫県神戸市 | 風来舎 | |
句集花花HANAHANA-坪井篤子句集- | 坪井篤子 | 兵庫県西宮市 | 編集工房 円 | |
素足の時間 | 笹本千賀子 | 神奈川県秦野市 | ふらんす堂 | |
川柳集黄水仙 | 山田喬子 | 東京都品川区 | 編集工房 円 | |
短歌自動扉 | 平田真紀 | 東京都東村山市 | 平田真紀 | |
ニセコの風-前田洋子歌集- | 前田洋子 | 北海道札幌市 | 花納月芸術出版 | |
句集冬薔薇 | 藤原時子 | 千葉県印西市 | 十三夜書房 | |
研究評論 | 加藤清正「妻子」の研究 | 水野勝之、福田正秀 | 熊本県熊本市 | ブイツーソリューション |
口語歌人西出朝風 | 敷田千枝子 | 石川県加賀市 | 短歌研究社 | |
唱歌教材で辿る国民教育史-ハナハト世代からサイタサクラ育ちの憶えた歌- | 鷹野良宏 | 神奈川県二宮町 | 日本図書刊行会 | |
植物の学名を読み解く-リンネの「二名法」- | 田中 學 | 東京都東久留米市 | 朝日新聞社 | |
「土佐日記」を推理する | 佐藤省三 | 高知県安芸市 | 新人物往来社 | |
豊前中津『田舎新聞』『田舎新報』の研究-明治十年代一地方紙の初志と現実- | 野田秋生 | 大分県大分市 | NY企画 | |
グラフィック | あかがね街道-足尾銅山街道の面影- | 檜谷 俊樹 | 群馬県伊勢崎市 | 檜谷 俊樹 |
想い出の水郷-鴻野伸夫写真集- | 鴻野伸夫 | 茨城県稲敷市 | 常陽新聞社 | |
『山陰の風致』松原幹夫写真集 | 松原幹夫 | 鳥取県米子市 | 今井出版 | |
詩画集心詩 | 葉月かよ | 千葉県千葉市 | 揺籃社 | |
志比谷鉄路の風景-永平寺線の記憶- | 高山外記 | 福岡県前原市 | 高山外記 | |
太陽みたいな笑顔の写真をいっぱい撮って太陽みたいな笑顔をもっともっと | 平井慶祐 | 香川県まんのう町 | リーブル出版 | |
ドクターとやまんば | ぐうたらさん | 徳島県東みよし町 | 文芸社ビジュアルアート |